「文若さん?」
いきなり動きを止められた花はきょとんとした顔で文若を見上げたが、向き合った文若が不機嫌そうに眉をひそめていたかと思うといきなり彼女の首筋に顔を埋めて吸い付いたものだから「ひゃあっ!」と悲鳴を上げて硬直した。
「ぶっ、ぶぶぶぶんじゃ……?」
花があわあわしながら自分の名を呼ぶのを耳にした文若は、少し強めに白い首筋を吸い上げて顔を上げると、真っ赤になっている少女の目を食い入るように見つめた。
「……私は、紅色の方がいいと思うがな」
「ふ……え?」
情けない声を出す花の首に視線を移し、先ほど吸い上げ赤くなった痕を指でなぞった文若は、びくりと身体を震わせて肩をすくめる花の耳元に唇を寄せて息を吐いた。
「お前の白い肌には、薄紅色が似合うと言っているんだ……私がつける朱の色のほうが、な」
「ぶ、ぶ……じゃく、さ…」
混乱しているからか、ただ名前を呼ぶだけの花の腰に左手を回した文若は、花の耳朶を軽く食みながら右手を彼女の襟に添えて大きく割り開いた。そして小さな胸の白い膨らみの上部を指でつっと撫でると、花が「ひゃんっ!」と小さく叫んで身をよじった。 その隙に今度は手を胸元の奥深くまで侵入させ、手の平にすっぽりと収まる乳房を柔らかく揉みしだき始めた。
「や……っ、ぶ、じゃくさ……んっ…」
耳朶や頬を幾度となく舐め上げられ、むき出しにされた胸を揉み上げられて、花はがくがくと足を震わせながら何度も頭を振った。しかし文若はその抗議を無視し、花の逃れようとする顎を掴むと小さな唇に吸い付いて、舌を伸ばして口を開けるよう催促した。
「ん……んんっ…」
しかし花が頑にそれを拒むので、文若は目を細めたかと思うと胸をまさぐる手を離し、膨らみの頂点で熱を持ち始めた蕾を軽く力を込めて指の腹で扱きあげた。
「やあっ!」
思わず叫んで口を開いた隙を見逃さず口内に舌を滑り込ませた文若は、そのまま蕾への刺激を止めずに花の舌を絡めとって吸い上げた。
「ふあ……あ……っ…」
舌と舌を絡ませ合い、互いの唾液を飲み干し合っているうちに、花の身体から力が抜け、彼女の手指がすがるように文若の腕に絡まって握りしめてきた。そこで胸の蕾から手を離した文若は、花の礼服を改めて肩から滑り落とすように脱がせて上体をさらけ出させると、むき出しにされた双子の膨らみを両手に収めて押しつぶすように揉み込んだ。 そして花の唇を白い糸を引きながら解放すると、彼女の白い首筋から肩をなぞり、鎖骨や膨らみのあちこちに唇を寄せて、あっという間に一面に薄紅色の花を散らした。
「……やはりお前には……この色の方が似合う」
「あ……っ、ん……」
文若の肩を掴んで頭を抱き寄せるように身をすくめる花の腰に両手を回した文若は、二つの胸の谷間に唇を這わせると、そのまま彼女の身体をそっと持ち上げ卓の上に仰向けに横たえた。
「ぶ、じゃくさ……」
「すまんが、ここでさせてもらう。私室の寝台まで運ぼうかとも思ったが……どうにも辛抱出来そうにない」
言って花の額に口づけると、花は大きな目を更に見開いてじっと文若を見つめた。
「初めてです。文若さんが…こんなところで…あの……」
「まだ昼下がりだというのに、執務室で欲情してお前を己のものにしようなどと……私らしくないか?」
あからさまな言葉に、花は赤い顔をさらに真っ赤にして視線を落としたが、やがて遠慮がちにこくりとうなずいた。その反応に文若もくすぐったそうに微笑み、汗で額に張り付いた花の前髪をそっと指で梳いた。
「そうだな……私も、こんな気持ちになるのは初めてだ。どうにもお前は、私を変えてしまうなにかを持っているらしい」
「文若さん……」
花が伸ばしてきた手に頬を撫でられ、文若はほっとしたように息を吐くと彼女の頭を抱えて抱きしめた。
「花……何があってもお前を守る。幸せにする。だからお前は、いつも私だけを見ていろ。私だけのものでいろ……ずっと、側にいて欲しい」
「ふふっ……今さらですよ、文若さん。私、ずっと前からあなただけを見てて、あなただけのものだったじゃないですか。これからもずっと……私と一緒にいてくださいね」
くすくすと笑いながら首に腕を回す花の背に手を回した文若は「……そう、だったな」と薄く笑ってうなずきながら、彼女の唇を優しく吸った。そうして再び卓の上に花の身体を横たえると、唇を吸い合いながら帯を軽く緩めて着物の裾を割って太腿に指を這わせて膝裏に回して膝を立たせると、花はぴくりと身体を震わせた。
立たせた膝頭を掴んで横に押し広げた文若は、無意識に閉じようとする足の間に身体を入れると花の腰巻きを素早くめくり上げ、外気にさらされた足の付け根に目を向け思わず吐息を漏らした。